NOWのビンディング は少しずつ人気が高まっているようです。
ぼくは販売した当初に【IPO】を使って感激し、それからずーっとNOWビンディング を使っています。
めちゃくちゃ好きです。
NOWの特許であるスケートテックのフィーリングが、他のビンディング とは全然違っています。
板とビンディング の間にゴムがあって、『反発、クッション、独特な粘りのような感触』を感じて、それが癖になっています。
今回ずーっと使い続けていたIPOが、ブーツを変えたことによって干渉するようになってしまいました。
そこで、気になっていたDRIVE(ドライブ)を試してみました。
IPOとは、全く違うドライブの安定感に、またまた感激してしまいました。
今回の記事では、こんなことを書いています。
②NOWのビンディングの進化
③IPOとDRIVEの違いレビュー
NOWのビンディングとは
詳しい説明はメーカーのホームページにお任せして、さらっとご紹介します。
NOWのビンディングは、他のメーカーとは全くちがう特徴を持っています。
なので、乗り心地も全く違います。
板とビンディングの間にブッシュというゴム素材のパーツがあって、『板の上でビンディング 自体が可動する』という特徴があります。
SKATE TECH(スケートテック)
ベースプレートの真ん中に支点があって、それを軸にしてビンディング 自体がシーソーのように動きます。キングピンという形らしいです。
キングピンからベースプレートが少し三角になってい、前後に向かう辺がエッジの方に向かいます。
トゥーサイド、ヒールサイドに荷重した力が、テコの原理で増大し、ターンのときにエッジ(ボード)へ効率よく伝わる形です。
ベースプレート
中央の部分が板に固定され、ベースプレート自体が前後にシーソーのように動く構造。
上の丸い部分が軸となり、スケートテックの機能によってペースプレートが可動します。
ブッシュ
ブッシュは、板とビンディングの接する四つ隅にあるゴムのことです。
実際のターンやトリックでは、スケートテックの感触をブッシュの硬さで変えることができます。
ハードなブッシュにすれば、より強くエッジに力を伝えられます。
ソフトにすればスケートテックの可動性が大きくなり、遊びが出てくるのでグニュっとした独特の感触を楽しむことができます。
ブッシュの硬さは3段階。
モデルによって付属されるブッシュの硬さが違い、モデルにあった特徴をより引き出しています。
2種類は付属しているので、ひとつのビンディングで自分好みに設定することが可能。
内側はソフト・外側はハードにするなど、自分の好みに合わせて設定することもできるし、斜面やコンディションに合わせて設定することもできるので、とても楽しいです。
②荒れたバーンで振動を吸収してくれる
③疲れにくい
④自分の好みでカスタマイズできる
⑤コンディションに合わせることもできる
NOWビンディング は全モデルにこのスケートテック機能を搭載しています。
NOWの進化
NOWの販売初年からビンディングを使用していましたが、年々進化しています。
販売当初『乗り心地はいいけど、他のブランドと比べるとチープ』という感じは否めませんでした。
23年に新たにNOWビンディング を買い替えて、ここ数年で一気に進化したと実感。
重さ
写真で比べてみると右の『22-23 DRIVE』の方が大きいのですが、第一印象は小さく感じました。
スッキリとしたデザインになっていて、重さがすごく軽くなっています。
ストラップ
ストラップが進化していました。
形もそうなのですが、質感がとても良くなっていて、他のメーカーとの遜色がなくなっています。
素材
ビンディング 自体の素材が変化しています。
薄くなっているし、軽量化されています。
素材自体もDRIVEではファイバーグラス、カーボンが使用されていて、IPOはファイバーグラス、ナイロンが使用されているなど、。
軽量化と柔軟性が向上しているようです。
IPO と DRIVE の違い
それでは【IPO】と【DRIVE】の乗り心地の違いをレポートします。
年式が違うのでフェアではないのですが、基本的なコンセプトは変わらないと思うので参考にしてください。
同じスケートテックの機能なのですが、『モデルによってこんなに乗り心地に差があるの?』と驚きでした。
いろいろなビンディングを使いましたが、ここまではっきり差を感じたことはなかったので、本当におもしろいメーカーだと思います。
IPO
NOWといえばIPOがエントリーモデルです。スケートテックを体感するなら、まずはIPOかなと、、。
2019-20からハンガー2.0が採用され、どんどん進化しています。
(これは初期のモデルです。おそらく最初のモデル)
ハイバックが柔らかく、ブッシュもやわらかいです。
板とビンディングの間の可動性、弾力を感じやすい。スケートテックの特徴をダイレクトに感じることができます。
操作性が良くて、ボードコントロールが楽しく、いろいろな遊びを楽しめます。
ゆるくクルージングしたり、足下の感触を楽しむのがとても気持ちいいです。
振動を軽減してくれる感じもあります。
特にショートファットボードに最適で、僕はゲンテンスティック MANTARAYでの乗り心地が特に好きでした。
同じ板でもそれまでの板の乗り心地とは大きな違いがありました。
ビンディング によって板の感じが変わったのが印象的です。
DRIVE
『ターンがぶれなくて、ずれない。カービングが楽にできる』
『コントロールしきれなかった板が容易に安定した』
『急斜面でも安定していて安心感がある』
自分にとってはオーバースペックなボードで、簡単にターンが安定したが驚きでした。
この感覚は今まで感じたことがない。
思っていたよりもビンディングの『硬さ』を感じず、『安定している』という感じ。
「こんな板だったんだ、、。」と、今まで自分がその板の特徴を乗りこなせていなかったことを新めて感じました。
今までボードコントロールが大変だったコンディション。自分にとってはオーバースペックだと思っていた板。
DRIVEだったらいけるかもしれません。
今まで味わえなかったターンの質に出会わせてくれるかも。
ブレないので、リラックスして板の上にいることができるし、それが疲れにくさにもなります。
いつもガッチリと締め付けていたブーツ、ストラップを、少し緩めてもいいとすら思えました。
上級者はもちろんですが、
・脚力がないけど大きい板に乗りたい
・急斜面やパウダーなど、もう一歩ステップアップして難しいコンディションにチャレンジしたい
・長時間ライディングを楽しみたい
など、カービングターンを楽しみたい初心者や中級者にも使ってみてほしいと感じます。
マジックのようにターンが上手くなったように感じさせてくれました。
ハンガー2.0 ハンガー3.0
【IPO】は現在ハンガー2.0のモデルがあります。
【DRIVE】は2023-24モデルからは、ハンガー2.0と3.0の両方のモデルがあります。
今回は【IPO】はハンガー1.0【DRIVE】はハンガー3.0を比較。
【IPO】ハンガー1.0、2.0は、比較するとラフな感じで操作性が良いです。
【DRIVE】ハンガー3.0のほうがブッシュの位置が広がって、より効率的にエッジに力が伝わるようになっています。なので、ファットな板にも相性が良いため、パウダー向きのボードに相性はいいです。
しっかりとより安定感が増した感じです。
さらに3.0は可能な限り軽量化されているようです。たしかにDRIVEはハンガー3.0でしたが、軽さに驚きました。
2023-24からは、DRIVE、SELECTでハンガー2.0と3.0両方のモデルが登場します。
選択肢が増えて悩みどころですね。
ハンガー2.0と3.0どちらがいいということではなくて、好みの方を選んで、それぞれの個性を楽しめるとうこと。
すごく気になります。
同モデルで、ハンガーの違いを比べることができたらまたアップしたいと思います。
IPO と DRIVE 比較まとめ
【IPO】
・操作性が良い
・ボードコントロールが楽しい、足下の感触を遊べる
・いろいろな遊びを楽しめる
・ゆるくクルージングする
・振動や衝撃を軽減してくれる
・トリックやフリーライディング
○向いているボードの特徴
・ショートファットボード
・ソフトフレックスのボード
【DRIVE】
・フリーライドに向いている
・オーバースペック気味の板をコントロールする
・長距離のライディングでも疲れにくい
・大きな斜面、急斜面
・スピードを出したときの安定感
○向いているボードの特徴
・サイドカーブが小さく力の伝え方が難しいボード
・フレックスが硬めのボード
・ファットなボード
・大きめで扱いにくいと感じるボード
NOWビンディング まとめ
NOWビンディング はスケートテックという独自の特徴を持ったビンディング。
板に力が伝達しやすいというメリット、衝撃の吸収、足の疲れにくさ、たくさんのメリットがあって、どのモデルも楽しいです。
それぞれのモデルの特徴も際立っていて、オールラウンドで操作性が楽しい【IPO】、フリーライド・カービングメインの安定に特化した【DRIVE】、その他のモデルも楽しそう。
さらに、ブッシュを変えることで自分好みにカスタマイズできます。
そう考えると、モデルの種類以上に乗り心地を変えられるということ。
NOWビンディング は、板の選択肢も増えるし、同じ板でもビンディング によって違う特徴に感じることができますね。
どんな乗り心地を体験できるでしょうか。
今までは板を変えることで乗り心地を考えていたかもしれませんが、ビンディング によって乗り心地をコントロールするという可能性も出てきます。