スノーボード のバインディングにつけるカントシステムについて、
【体へのメリット】と
【板に力が伝わるメリット】をご紹介します。
カントによって、スノーボードが滑りやすくなる人も多いんじゃないかな。
メーカーによってカントの個性もそれぞれあるので、試してみた質感も載せたいと思います。
僕は整体師で体を整える仕事をしているので、体へのメリットもぜひ参考にしてみてください。
バインディングのカントって何?
もう知らない人はいないかもしれませんが、カントを簡単に説明します。
こんな感じで、バインディングの外側が高くなって傾斜がついているシステムのことです。
カントのメリット
カントにはメリットがあります。
『体に負担がかかりにくくなる』
『板に力が伝わって滑りやすくなる』
大きくわけるとメリットはこの2つです!
カントによってヒザの負担が減りました!
体へのメリット
メリット① 楽で自然な姿勢になる!
それ自体が体にとって大きなメリットです。
疲れづらくなります。
ラフに滑るスタイルにもおすすめ。
まずは膝。膝がまっすぐに近いアライメントになります。
膝の関節にやさしい。
関節は正しい位置にあれば、面同士が良く滑りあうので、軽く動くようになります。
O脚やねじれ、悪い位置で運動すると傷めてしまうリスクが上がります。
膝はねじれや横からの力に弱いので、正しい位置できちんと運動したい。カントはその動きをサポートします。
怪我をしたことがある人や筋力に自信がない人にはおすすめのシステム。
スノーボード に慣れていない人も、からだに無理がなく感じると思います。
もうひとつは股関節。
股関節も自然な開き方になること。
骨盤周りに無理がなくなって、やわらかい動きがしやすいので、パフォーマンスが発揮しやすいです。
これだと少し自然ではない。横からの力、ねじれが加わって、関節に負担がかかりやすい。
メリット③ 体の力がうまく伝わる!
正しい位置は体の中を力がうまく伝わります。
膝も股関節も自然な位置にあるほうが無理がない。力も伝わりやすい。
これだと力が逃げてしまってうまく伝わらないし、関節にも負担が、、。
体へのメリット
①からだの力が逃げずに伝わりやすいこと
②関節が無理のない位置で動けるので、関節にやさしい
③からだがリラックスしやすくてパフォーマンスを出しやすい。姿勢も良くなりやすい。
○膝が弱い人
○股関節が硬い人
板に力が伝わるメリット
からだの力が板に伝わりやすくてしっかり踏めます。踏んでいる感覚も得られやすいです。
メリット① ターンがしやすい!
スノーボード でターンをする時は板がしなります。
そのためには、膝を内側に倒したほうがパワーポイントが内側に集中しやすくなります。カントはその動きがしやすくなる。
膝をがっちり内側にいれたい人はいいんじゃないでしょうか!
板がしなってきれいにターンがしやすくなります。
パワーがある人なら、自分の力でコントロールできるでしょうけど、『無理がない』というのであれば、カントのメリットは大きいです。
カントのシステムと質感を比較してみる
いくつかカントを試したみたので、感触などをちょっとシェアしますね。参考にしてみてください。
カントもいろいろなシステムがあって、どれがしっくりくるかは人によって違うと思うんですけど、どれも膝や股関節は楽になると思います。
パウカントシステム
ビンディング の下に入れるプレートみたいなやつ。
ただ傾斜をつけるプレートなので、個性は板やバインディング次第。
パウカントのメリットは足し算、引き算ができること。二枚重ねたり、片方だけ入れることもできます。一枚で2度の角度がつきます。
こんなふうにバインディングの下に付けます。
ただのこんなプレート。
FLUXのビンディング につけていました。
けっこうガッチリ。硬く感じました。その分レスポンスが早くてダイレクト。
硬い斜面、急な斜面でも強い感じ。
はじめてカントシステムを使ってみたとき、膝や体が楽なことをすぐに実感できました!
UNION [STRATA] ユニオン ストラータ
ユニオンにはベースプレートにカントが入ったモデルがあります。
その中で僕が所有しているのは【STRATA】です。
今回のバインディング の中では、初心者に一番オススメしたいモデルです。
安定感、振動吸収などすべてにおいてバランスが良くて、すごくいいバインディングだと思います。
ホールド感もやさしくて自然だし、誰でも良さを感じるんじゃないかな。
ベースプレート自体に傾斜が3度のカントが入っています。
ブッシング(ベースプレートの底面)がラバー素材です。ごくわずかに弾力の質感があって、振動を吸収してくれて、安定感もしっかりある。ラバー素材いいです。
ビスを取り付けるミニディスクは小さいけど、バインディングの底面は広め。板のフレックスが活かされやすいようになっているようです。
ベースプレートに『弾力』 を感じます。でもどっしりとした安定感がある。
NOW バインディング
スケートテックといってテコの原理で前後にシーソーのように動くNOWのバインディング。
バインディングと板の間に4つのブッシュパーツがついています。
すごく個性的で独特な感触だと思います。
スケートボードに慣れていたり、この質感が好きな人はすごくはまりそう。
前にも2つあるから合わせて4つのブッシングがあります。
これは独特な感触。好き嫌いがわかれるかも。
メーカーの推奨ではないんですけど、僕は内側にソフトなブッシング、外側はミディアムのブッシングにして硬さを変えてカントのようにして使っています。
内側の白いほうがやわらかくて、外側は緑色で硬めにしてます。
個人的にはこのセッティングはすごく好き!
内側に膝を倒しやすくて、振動の吸収、バインディングと板の間の遊び、力の伝達効率、すごくいい感じです。
最初から傾斜がついているわけではなくて、力を伝えたらカントのようになるというセッティングにしています。
※僕の使っているNOW【IPO】には本来カントは入っていません。
昔のパウカントプレートはNOWのバインディングはサイズ的に取り付けられませんでした。現行のパウカントは形が改良されているのでNOW のバインディングにも取り付けられます。
追記:現在は【Select Pro】というモデルで2度のカントが入っているみたい。試してみたいです。Select Proはブッシュの硬さも3種類セレクトできて自分の好みを探せたり、コンディションによって変えらて良さそう。。
BURTONのオートカント
BURTONのビンディング は、オートカントといってベースプレートの内側の素材が柔らかくなっています。
内側に膝をいれるとベースプレートの内側が沈んで力を板に伝えて、自然にカントが入るようなシステム。
クッションのようなカントは自然な動きをサポートしてくれるような感じ。
ブーツのたわみしっかりと使っているような気がしました。
少し慣れてきてからの方が、より良さがわかりそう、、。。
(一本借りて乗っただけなのであんまりわからず、今度ゆっくり試してみたいと思っています、、)
これはブーツとビンディング の間で起こるカントシステムです。
NOWのバインディングとはクッションの位置が違うので、感触の違いがおもしろいです。
初心者にカントってどう?
スノーボードは足が板に固定されているので、足のかたちは強制的にそのセッティングの形になってしまいます。
スタンスを開いた足のかたちは独特なので、スノーボードに慣れていないと動きにくさや窮屈さを感じるかも、、。
カントが入っていることで、自然な足の開き方になるので動きやすいはず。
スタンスを広めにとることもしやすくなります。
初心者にも向いているんじゃないかと思います。
初心者が板とビンディングを変更
どっちが違いを感じる?
妻に聞いていみました。
- UNION [STRATA] ユニオン ストラータ
- NOWバインディング [IPO]
この2つを比較してもらいました。
板をゲンテンスティック【マンタレイ】に変えたときの方がインパクトが大きかったみたい。
まとめ
最近はカントが入っているバインディングが多くなってきました。だんだん『カントシステムもいいよね!』ってなってきているのかもしれませんね。
アイテムの個性やバリエーションが増えて、滑りの感触も違いがあって楽しい。たくさん選択肢があるのはうれしい悩みです。
からだにやさしくて、力の伝達もスムーズなカントシステムはオススメです。